札幌市東区の医師が推薦する「はり専門」の鍼灸院

股関節痛の症例

 

股関節痛の鍼灸治療<改善報告集>

症例5 歩いたり、車の乗り降りで股関節が痛い

患者

女性 50代

来院

2018年7月

症状と来院理由

15年前に股関節を亜脱臼し、常に歩いていても右股関節に不安定感を感じるようになる。最近では、年に数回、股関節が歩行時や車の乗り降りで強く痛むようになった。

 

整形外科に受診するも、「変形性股関節症」と診断され、痛み止めとリハビリに通院するように処方される。通うも変化がなく、医師には体重を落とさないと良くならないといわれ、減量するも痩せられずにいた。そこで友人から当院を紹介され受診した。

 

治療経過と内容

歩行時に右股関節前面が痛いとの訴えから、腸腰筋に問題があると考え、太ももを上げる動作で痛みが誘発されるか検査を行った。

 

痛みがあらわれた為、その筋肉と連動する足のツボに鍼を行う。すると歩行時の右股関節前面の痛みが10→2に減少。

 

次に右股関節の奥が痛いとのこと。これは、腰と股関節が協調して動いている為、腰の動きが悪くなることで、右股関節に負担が掛かり痛みを引き起していると考えた。そこで腰にあるツボに鍼をすると痛みが10→3に減少したことから1診目を終えた。

 

2~4診目で、車の乗り降りや歩行時の痛みは10→1に減少。ふとした際にだけ痛みが現れるとのこと。5~6診目で痛みや右股関節の不安定感が消失し施術を終えた。

同時に治療した症状

肩こり

使用した主なツボ

中腰R、大腰R、志室R、地機R、玉竧R

考察

股関節は、足指→股関節→腰の動きが協調しあうことで円滑に動いている。

今回の症例は、足指が地面をしっかりけり出すことができなくなり、腰に負担が掛かり、股関節の動き悪くなったことで痛みが引き起こされた症例。

症例4 産後から足の付け根が痛い

患者

女性 30代

来院

2017年7月

症状と来院理由

二児の母。3ヵ月前に次男を出産し、赤ちゃんと2歳の子供を抱っこしていると足の付け根、右股関節前面に痛みが現れるようになった。痛みがだんだん強くなったため近所の整骨院やマッサージに行くも痛みに変化がなく、母の勧めで当院を受診した。

治療経過と内容

股関節の動きをチェックすると屈曲(ももを上げる動作)と内・外旋(股関節をねじる動作)で痛みと制限がみられた。また、立って右の股関節に体重を乗せてもらうと痛みが誘発される。

 

次に股関節周囲を触診すると腸腰筋と中殿筋、梨状筋、腰方形筋に強い緊張を感じた。

そこで、その各筋肉に連動する足と手のツボに鍼治療を行った。

すると、直後より股関節の制限がなくなり、痛みは10→5まで減少。1診目の治療を終えた。

 

2診目:前回の治療から3日間は楽だったがそれ以降は元に戻ってしまったとのこと。同治療を行った。

3診目:抱っこをしても痛みを感じなくなったとのこと、股関節の動きの制限もみられなくなった。同治療を行う。

4診目:前回から痛みが現れないのとのことで同治療を行い、治療を終えた。

同時に治療した症状

腰痛

使用した主なツボ

中腰R 大腰R 足太陽R 膝陽関R イレイR

考察

子供を抱っこすることで、殿筋と腸腰筋、腰方形筋が緊張し痛みがあらわれたと考え治療をおこなった。

 

症例3 歩いたり、立ち上がったりした時に股関節が痛む

患者

女性 30代

 

来院

2017年1月

症状と来院理由

朝起き上がると右股関節の前面に痛みを感じる。

営業の仕事をしているため、歩くことが多く、歩き出しや長時間座って立ち上がる際に痛みがあらわれるようになった。

 

日に日に痛みを強く感じるようになり、

夜になると痛みが増し右足に体重をかけづらくなってきた為、

整形外科を受診。

 

レントゲンの検査を受け異常はなく、ロキソニン(痛み止め)と安静にすることやストレッチをするように処方される。

経過をみて痛みが取れないようならMRI検査をするとのことだった。

 

痛み止めのおかげで少し痛みは和らいだが、仕事で安静にすることもできず、良くなっている実感はない。

MRI検査をしたが、異常はなく筋肉からくる痛みだとのことだった。

 

そこで、近くの整骨院に1カ月通院し、マッサージ・ストレッチ・電気治療を受けた。

だが、治療した日は楽になるが次の日になると元に戻ってしまうため改善されている気がせず、

ネット検索したところ、痛みに鍼治療が効果があるとのことで当院を受診する。

治療経過と内容

右股関節に体重をかけられず、足を引きずるような歩行状態で来院される。

 

触診すると、右股関節の前面(腸腰筋)、側面(中殿筋)、右腰部に強い緊張がみられた。

 

そこで、股関節の緊張を緩める足と膝のツボに鍼を行った。

 

すると緊張が緩み、歩行時の太ももの上りが改善され、痛みも10→5に減少した。

 

週2回での通院を提案し、1診目を終えた。

 

<2~3診目>

同治療を行い、歩行時の足を引きずるような動作は改善される

 

<4~8診目>

4診目も同様の治療を行い、歩行時の痛みが5→3に減少。

5診目は股関節の3→2に減少し腰の痛みが目立つようになる。そこで、太もも裏の鍼治療を追加し腰の痛みが減少した。

7診目は朝の痛みだけが残るとのことで肩のツボ追加し、治療を行う。8診目で朝の股関節の痛みがなくなったとのことで治療を終えた。

同時に治療した症状

腰痛

使用した主なツボ

中腰R 大腰R 足太陽R 膝陽関R 殷門LR 空髎R

考察

仕事で歩くことが多かった為、股関節の前面にある腸腰筋(太ももを上げる筋肉)の緊張が強くなり痛みがあらわれた。

 

その影響で腰部から臀部も緊張し、痛みが増強したと考え治療を行った。

 

 

症例2 お尻の奥がエグられるように痛む

患者

女性 30代

 

来院

2017年7月

症状と来院理由

歯科衛生士として歯科医院に勤務しており、

 

いつも職場では、左足を前に出し、患者さんの口をのぞき込む姿勢を長時間とることが多く、

仕事終わりはいつも背中、腰からお尻にかけての重だるさを感じることが多かった。

 

6カ月前から重だるさがだんだんと増し、痛みに変わる。

 

長時間立っていると「お尻の奥がエグられるように痛むようになった」とのことだった。

 

整形外科を受診し、レントゲンやMRI検査を行ったが異常はみつからず、

湿布とロキソニンを処方される。痛みは薬と湿布を使えば軽減するが、

良くなると感じることはなかった。

 

そこで、知人であったことから当院を受診した。

 

治療経過と内容

股関節を触診すると、梨状筋部(後面)、中殿筋部(側面)に強い緊張がみられた。

 

また、立っている時に左の股関節に体重をかけてもらうと痛みを強く訴える。

 

そこで、股関節の緊張を緩める足と腰のツボに鍼を行った。

 

すると緊張がやわらぎ股関節の荷重時の痛みが10→5に減少した。

 

週2回での通院を提案し、1診目を終えた。

 

<2~3診目>

同治療を行い、荷重時の痛み10→3に減少

 

<4~6診目>

4診目は仕事が忙しく痛みが6割ほどに戻っており、炎症を鎮める手のツボを加え治療を行った。

5診目は荷重時の痛みは消失したがまだ重だるさとのことだったので同治療を行った。

6診目重だるさが消失した為、治療を終えた。

同時に治療した症状

なし

使用した主なツボ

志室L 腰腿点L 足太陽L 膝陽関L 養老L 後鶏L

考察

長時間、左足を前に出して立ち、患者さんの口を治療することで左半身に緊張が生まれ、その負担が梨状筋やその周囲のお尻の筋肉に負担がかかり

 

強い痛みをひきおこしたと考えて治療を行った。

 

 

 

 

症例1 歩くと左股関節に引っかかる感じがして痛い

患者

女性 30代

 

来院

2017年9月

症状と来院理由

 

10代後半から股関節が痛くなることが時々あり、

 

整形外科で軽度の股関節の形成不全があると診断を受けている。

 

看護師として勤務しており、1カ月前から

 

「歩くと左股関節の前に引っかかる感じがして痛むようになった」

 

とのことだった。

 

仕事では、立っている時間が長く、疲労がたまると痛くなることはあったが

 

ロキソニン(痛み止め)を飲んだり、マッサージに行けば良くなっていた。

 

今回は痛みが改善することがなかった為、鍼が痛みに効くと職場の同僚から聞き当院を受診した。

 

治療経過と内容

股関節を触診すると、腸腰筋部(前面)に強い緊張がみられた。

 

また、歩く動作をみると左足の上がりが悪くなり、痛みをかばう姿勢がみられる。

 

そこで、大腰筋・腸骨筋を緩める足のツボに2ヵ所に鍼を行った。

 

すると緊張が緩和、歩行時の痛みも10→5に減少した。

 

週2回での通院を提案し、1診目を終えた。

 

<2~4診目>

同治療を行い、歩行時の痛みは10→3になったが引っかかる感じは残存している。

足の上がりも改善し、痛みをかばう姿勢も消失した。

 

 

<5~6診目>

歩行時の痛みは消失したが、6診目まで歩行時の若干の引っかかり感が残存し、

足にあるツボを加えたところ消失したので治療を終えた。

同時に治療した症状

なし

使用した主なツボ

大腰L 中腰L 足太陽L 膝陽関L

考察

股関節の動きをつくる腸腰筋が緊張し、股関節の動きを悪くなり、周囲の筋肉が全体的に緊張した。

 

そのために、歩行時や体重の荷重時に痛みがでたと考え治療を行った。

 

股関節の形成不全があったしても痛みが出ないよう治療することは可能です。