札幌市東区の医師が推薦する「はり専門」の鍼灸院

臨床検査技師さんにインタビュー!!鍼灸についてどう思うのか??

" 臨床研究 "

2018年8月9日

私が所属する整動協会では、鍼治療の効果を科学的に証明するための研究を行っています。

この研究でMEG(脳滋図)の計測ならび解析をして頂いている臨床検査技師の岡田豊治先生(医療技術部副部長)をご紹介したいと思います!!

 

臨床検査技師さんといえば科学的な存在。

(現時点では)非科学的な存在である鍼灸師との研究なんて非協力的なんだろうなーと思っていました。

 

その予想の斜め後ろをいく対応が、、、。

なんと岡田先生は、病院スタッフにお声掛けをしてくれ、研究の被験者をみつけてきてくれるほど協力的だったのです。そんな優しいジェントルマンな岡田先生にMEG室でインタビューすることができました。

 

それではどうぞ。

 

岡田先生が臨床検査技師になろうと思ったキッカケを教えてください。

昔からなにかと鼻血を出す子供だったんです(笑)

その出てくる血をみていて「この血はなんでで赤いんだろ??」「体ってどういう仕組みなんだろうって??」興味が湧いてきたんです。

 

それで、理科とか生物が好きで、よく勉強していたんです。

高校生になり生物の成績が良かったのもあって、母が近所に臨床検査技師のお姉さんがいるからどんな仕事か聞いみたらと言われたんですよ。

それで聞いてみたら、自分がやりたいことと合致していたんです。しかも当時の自分としては、試験管を振りながら血液中の成分を測ったりとかサイエンスティックでカッコ良かったんですよ。

 

それが臨床検査技師をめざすキッカケでしたね。

臨床検査技師が行う仕事について教えてください。

 

仕事は大きく分けて2種類あります。

1つが検体検査と言われる「血液」「尿」「便」だったり身体から採取される検体からタンパク質や酵素、ホルモンといった成分の質や量を計測すること。

 

もう一つが生理学検査といって、患者さんから直接でてくる生体信号を機械を使って計測する仕事です。例えば、「心電図」や「脳波」、「脳滋図」、「エコー検査」などのことですね。

 

北斗病院に勤務するキッカケを教えてください。

東京にある順天堂大学に10年勤めていたのですが、知り合いの北斗病院のドクターから北斗病院に来ないかとの勧誘がありそれがキッカケで北斗病院で23年勤務しています。

 

MEG(脳滋図)の印象と可能性について教えてください。

 

やはり脳波検査では計測できない情報がわかるところやMEGは解析の仕方しだいでは無限の使い方があるという印象がありますね。

 

脳は、物を見たり、聞いたり、考えるたびに動いています。その脳がもつポテンシャルを脳波の波形で反映しきれるかと考えると脳波だけのデータ解析では限界があります。ですが、MEGではチャンネル数が多いことや頭蓋骨、頭皮などの影響を受けずに純粋な脳の活動を波形として表せることができます。

 

ただ、MEGが採取する情報は、それ自体が複雑で膨大である為、解析が難しく活用しきれないのがもどかしいですね。そこで鴫原先生と世界中の研究者がMEGがもつポテンシャルを引き出せるようにするため、色々な解析が可能になるよう取り組んでいます。解析が進めばいずれは、世の中にとても役に立つものになっていくと思います。

 

鍼治療を受けてみていかがでしたか?また、痛みなどはありましたか?

五十肩で治療を受けたのですが、直後に楽になって可動域も増えましたね。

痛みもなかったです。

 

鍼灸師についてどう思われますか?

うちにも理学療法士、作業療法士、言語聴覚士がいますが、なぜ鍼灸師さんは同じその並びになんないのかなと感じますね。最近はこうして研究を一緒に行っていて効果を見ていると「なぜなんだろう?」と思います。

 

リハビリの効果を客観的に評価するためにスコア化などされているが科学的に立証するのが中々できないでいます。そこで脳梗塞の患者さんをリハビリ前とリハビリ後でMEGをつかって計測します。N20という体性感覚野という感覚を司る部分のMEGの数値が脳梗塞などでは数値がガクっと落ちます。

 

リハビリを続けていくうちに症状が改善してくるとその数値が上がってきて麻痺も良くなっていくんです。という科学的に立証できる数値のデータが実際にあるので、鍼灸師さんも同じようにMEGを使って効果を科学的に立証していけばPT・OT・STと肩を並べていけるんじゃないかなと思いますね。

 

鍼治療が怪しいとは思いませんでしたか?

臨床検査技師が行うことはすべて科学的な裏づけがあります。

例えば、「このタンパク質のこの部分がこういう風に反応するからこうやって色がつくんだよ」みたいに。

 

もちろん鍼灸師さんでもこういう症状にはここのツボを使えばよくなるというのはあるでしょうけど。

さらにもっと突っ込んだ科学的な裏付けがあればいいと思います。

 

結局ツボって何なのか?ツボをどうすることでどうなるのかということ。

ツボにどういう刺激が入れば例えばドーパミンがでたりしてなどといった科学的な裏付けができれば、病院の中で医学として一緒に治療ができると良い思います。

 

こうやって臨床検査技師として鍼の研究に参加できることはとても嬉しく思っています。

鍼治療センターができることを聞いた時はどう思われましたか?

当たり前の流れかなと思いましたね。うちの病院なら当然かと(笑)

 

でもこれからも鍼治療の科学的な証明をしていく必要があると思います。是非、MEGを使ってくれればと思います。

 

ありがとうございました!!

この記事を書いた人

亮鍼灸院 

院長 永田亮太(ながたりょうた)

 

36歳 はり師・きゅう師、柔道整復師の国家資格を持っています。

高校卒業から治療院で働きながら学校に通い資格を習得。

臨床経験は13年になります。 症状を改善された患者さんの笑顔が大好きな治療家です!!

 

カテゴリー: 臨床研究. タグ: , , , , , , , , , .