症例2 頭の後ろがズキズキピリピリとする頭痛

患者
女性 30代
来院
2017年5月
症状と来院理由
1ヶ月前から咳をきっかけに「頭の後ろがズキズキピリピリと痛むようになった」とのことだった。
頭痛が現れる前から、職場が変わり、立ち仕事が多く新しい環境で肩に力が入った状態が続き、肩こりと頭の重さ感じていた。
あまりの痛みでその日に病院へ行き、「後頭神経痛」と診断された。姿勢が悪いからだと説明を受け、痛み止めを処方された。
薬が効いているうちは症状は楽になったが効果が切れるとまた痛くなってしまう。そこで、姿勢を良くしようと整体院に1ヶ月程通った。
最初は効果を感じたが、頭痛の出る頻度は変わらなかった為、鍼治療に効果があると知り当院を受診した。
治療経過と内容
後頭部を触れると右側が盛り上がっていて触るとコリコリと緊張を感じ、そこ圧すと後頭部の頭痛が再現された。
そこで、後頭部の緊張と足の筋肉の緊張は関わりが強いため、足を念入りに触診した。
ふくらはぎの中央とくるぶし周囲にコリを見つけ、そこに鍼治療を行うと後頭部のコリが完全ではないが緩み、痛みが10→5に減少した。
首から肩にかけてのコリも頭痛に関わりがあるのでお尻のツボに鍼治療を行った。
痛みが10→4に減少したのを確認し、まず週2回で6回の治療計画を立て1回目の治療を終了した。
2回目は仕事終わりに少しの時間だが頭痛を感じたとの訴えがあったが前回と同様の治療を行なった。
3回目で後頭部の頭痛は感じなくなったが頭の重だるさと肩コリは残った。
肩甲骨周りも影響していると考え、腕にあるツボも使って鍼治療を行った。すると、「頭、肩が軽くなった」との声が聞けたので3回目を終えた。
4〜6回目で頭痛は感じなくなったが、「頭の重だるさが時々でる」
とのことで仙骨にあるツボに鍼治療を行った。
重だるさも消えたことを確認し、また少しでも症状がでるようであれば来てく下さいと話した。
その後、連絡はなかった為、治療を終了した。
同時に治療した症状
なし
使用した主なツボ
水泉R 胞肓LR 承山R 曲池R 下髎R
考察
職場の環境が変わり首〜肩の力が抜けなくなってしまったことや
立ち仕事になったことで足に負担が掛かり、それが後頭部の緊張を生み、頭痛を引き起こしたと考え治療を行なった。
症例1 こめかみにズキズキくる頭痛

患者
女性 30代
来院
2017年5月
症状と来院理由
転職して、事務員として働きはじめて3ヶ月が過ぎた頃、
週に2度くらいのぺースでこめかみにズキズキとする頭痛がするようになる。
肩コリは常に感じており、こめかみを触ると「シコリのようなコリ感じることがある」とのことだった。
寝ると良くなっていたが、頭痛の痛みが強くなり、痛みはじまると、仕事にも支障をきたす程になり
脳神経外科を受診。
緊張性頭痛と偏頭痛と診断され、痛み止めを処方された。
痛みは薬により緩和されたが、まだ辛かったので近くのマッサージに通うようになった。
マッサージを受けたら頭痛が消えるがコメカミのコリは消えず、1週間経つとまた頭痛が再発してしまう。
そこで、根本的な治療をしたいと思い、当院を受診する。
治療経過と内容
脊柱(背骨)と側頭部を触診すると、頭と頚椎の付け根とこめかみに緊張とコリがみられた。
首の動きを確認すると頭を側方へ傾けた際に痛みが誘発される。
そこで、手とふくらはぎにあるツボに鍼を行うと緊張がとれ側頭部のこりが消失した。
首を傾ける動作は痛みが半分以下に減少した。
週1回の治療を提案し1診目を終えた。
2診目
痛みは変わらなかったが、首の動きで痛みは出なくなり、
頭痛が週に一度しか起こらなかったとのことだったので同治療を行った。
3~4診目
頭痛の痛みは10→5になり、肩コリ10→5脊柱の緊張が変化していた為、手のツボを変え鍼治療を行った。
5診目
頭痛はなくなったが、肩こりと頭の重たさが残存していたのでお尻と腰のツボに加え鍼治療を行った。
6~7診目
重だるさ、肩コリが改善されたため、治療を終えた。
同時に治療した症状
なし
使用した主なツボ
内谷R 外谷R 胞肓R 承山R 空髎R
考察
新しい職場のストレスで肩が強く緊張したことや
業務で手を多く使うようになったことで頚椎に負担が掛かり側頭部に痛みを
誘発させたと考えて治療を行った。