札幌市東区の医師が推薦する「はり専門」の鍼灸院

顎関節症の症例

症例2 食べているうちに口が開かなくなる顎関節症

患者

女性 30代

来院

2018年 9月

症状と来院理由

3~4年前からアゴがパキパキと音が鳴るようになり、口が開かなくなる。
食事をしている途中でより口が開かなくなり、右アゴの痛みも強くなってきた為、歯科を受診しマウスピースを処方された。
 
就寝時にマウスピースを使うが寝ている間に強く噛んでいるせいなのか穴があいてしまうとのこと。
使っていても改善がみらず、最近では特に症状が強くネット検索で当院を見つけ、受診した。

治療経過と内容

 口の開きを確認すると指二本がやっと入る程度で開口時にパキパキと音が鳴っている。顎を触診すると右側の咬筋と側頭筋に強い緊張がみられた。
 
顎の動きと脊柱の緊張は、密接な関係にある。そこで、胸椎と肩甲骨を触診すると、右側の上部胸椎と肩甲骨内縁に筋肉の強い緊張がみられた。
 
そこで、右側の手と仙骨のツボに鍼施術を行った。すると脊柱の緊張がとれ、口を開いてもらうと指が3本ほど開くようになった。
 
顎の咬筋と側頭筋の緊張も緩んでいるのを確認し1診目を終えた。
 
2~4診目は、以前より口は開くが食べているとまだ口が開かなくなるとのこと、肘のツボも追加し施術を行った。5~6診目は、口が開かなくなることはなくなり、顎の痛みや音もないとのことで施術を終えた。
 

同時に治療した症状

肩コリ

使用した主なツボ

内谷R 外谷R 膀胱兪R 曲池R 養老R

考察

脊柱の筋肉が緊張することで、就寝時に強い噛みしめがおこる。そのため咬筋や側頭筋が硬く緊張し、顎関節症を引き起こしたと考え施術を行った。胸椎や肩甲骨の筋肉の緊張緩んでいくと共に顎の動きが改善された。

症例1 口が開かない、ガクンガクンと音が鳴りイズイ

患者

女性 30代

来院

2017年 8月

症状と来院理由

10代から顎の開きが悪く、30代に入ってから音がなるようになった。
 
「食事の際には顎の動きの悪さとイズさ痛みを感じる。」
 
「顎が以前より盛り上がってきて口を開く時にカクンカクンと音がなるようになった」とのこと。
 
3カ月前に歯科医院を受診、マウスピースを処方され、寝る際に1ヶ月間着用したが口の開きが改善されない為、当院を受診する。
 

治療経過と内容

 口の開きは指二本分ほど。
 
アゴの周囲を触診すると咀嚼筋(口の中で食べ物をかみ砕く働きをする筋肉)の緊張が強く、
コメカミ・頬骨の下に圧痛(押すと痛む)がある。
 
顎関節に連動している手首・親指近くのツボにはり治療を行なった。
 
直後より口の開きが指3本くらいになり圧痛が半分ほどになったので1回目の施術を終えた。
 
4日後の2回目、口の開きは2日で元に戻ってしまったが開き安さは以前よりも良く維持されていた。
 
前回同様の治療を3回目まで行い、開閉時のカクンカクンという音にあまり変化がなかった。
そこで、アゴの後ろの首スジを触診すると硬く緊張しており、そこを緩める為に足と仙骨部のツボにはり治療を行なった。
 
すると、音が小さくなったのと音がなる回数が少なくなったので4回目の治療を終えた。
5回~8回目に同様の治療を行い指が四本くらい入るまで口が開くようになる。
 
顎関節の盛り上がっていた箇所も小さくなって音は消失までには至っていないが気にならなくなったということでで治療を終了した。
 

同時に治療した症状

肩コリ

使用した主なツボ

養老L 内谷L 外谷L 膀胱兪L 仙髎L 六鶏R 腰腿点1R

考察

顎関節症の治療はアゴまわりの咀嚼筋(口の中で食べ物をかみ砕く働きをする筋肉)へのアプローチは基本だが、顎関節をお持ちの多くの方が、首・肩に緊張が強く、特にアゴの後ろの首スジが硬くなっているので、そこが根本的な原因であると考え治療を行なった。