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【発症から約8か月】眉と口元の左右差・うがいのしにくさが残る右顔面神経麻痺|40代女性

CASE STUDY | 顔面神経麻痺

【発症から約8か月】眉と口元の左右差・うがいのしにくさが残る右顔面神経麻痺


年代・性別40代・女性
患側右側
お悩み顔面神経麻痺後に残る眉と口元の左右差、うがいのしにくさ
発症時期2025年4月(病院での診断は2025年6月)
経過期間発症から約8か月・診断から約6か月(2025年12月2日時点)
来院回数4回目時点
現在の主な課題顔の硬さ・つっぱり感(顔面拘縮)

来院までの経緯

2025年4月頃、右側の顔に動かしにくさが現れました。その後、2025年6月に病院で顔面神経麻痺と診断されました。病院では薬の処方と経過観察が行われ、「ストレスをためない」「疲れを残さない」「できるだけ穏やかに過ごす」といった生活上の助言を受けていました。

担当医は鍼治療などの外部刺激に慎重な考えであったため、ご本人も当初は鍼治療を始めることに迷いがあったそうです。

その後、発症当初と比べると顔の動きは大きく回復しました。しかし、眉や口元の左右差、うがいのしにくさ、顔の硬さが残っており、「自然な回復を待つだけでよいのだろうか」という不安も感じていました。

友人から鍼治療について聞いたこともきっかけとなり、十分に検討したうえで亮鍼灸院へ来院されました。

来院時に気になっていた症状

特に気になっていたのは、眉と口元の動きでした。

  • 右の眉が下がって見え、左右の高さがそろいにくい
  • 口を「ウ」の形にしても、口先を前へ出しにくい
  • ブクブクうがいをすると、水や空気が漏れるように感じる
  • 頬を膨らませる動きは改善しているが、まだ十分ではない
  • 顔の一部に硬さやつっぱり感が残っている

目の開閉や眉を上げる動きは、発症当初と比べて改善していました。また、口を動かしたときに目が閉じてしまうような病的共同運動はほとんどみられませんでした。

一方で、顔の筋肉が短く硬くなる「顔面拘縮」が残っており、現在の主な課題と考えました。

日常生活で困っていたこと

眉毛を描くときに左右差が気になり、ご自身で高さを調整していました。右の眉を上げるため、絆創膏でつり上げるなどの工夫もされていました。

また、うがいの際に水や空気が漏れる感覚があり、口をすぼめる、頬を膨らませるといった口周りの動作にも使いにくさが残っていました。

見た目の回復は進んでいるものの、ご本人にとっては眉や口元のわずかな左右差も気になる状態でした。

当院での評価と説明

4回目の施術時点では、神経の回復は進んでおり、病的共同運動もほとんどみられないことから、全体としては良好な経過と評価しました。

ただし、顔の動きをさらに強くすることよりも、残っている拘縮やつっぱり感をやわらげ、眉や口元を自然に使いやすくすることが現在の課題です。

鍼治療については、顔面神経麻痺診療ガイドライン2023年版で、急性期の麻痺と慢性期の後遺症に対して、いずれも「弱く推奨する」とされていることを説明しました。

一方で、鍼治療によって神経の回復が早まると断定できるわけではありません。現在のような顔のこわばりやつっぱり感を軽減し、セルフケアや日常動作を行いやすくするための選択肢として施術を行います。

施術方針

顔だけを強く刺激するのではなく、首や肩周辸の緊張も確認しながら、顔周りの血流と動きが保たれやすい状態を目指して鍼施術を行います。現在は共同運動がほとんどみられないため、その良好な状態を保ちながら、次の改善を目指します。

  • 顔に残る硬さやつっぱり感をやわらげる
  • 眉の左右差を小さくする
  • 口を「ウ」の形にする動きを行いやすくする
  • 頬を膨らませる力を高める
  • 水や空気を漏らさず、うがいをしやすくする

4回目時点の経過

発症当初と比べると、目の開閉や眉を上げる動きは大きく改善しています。頬を膨らませる動きにも変化がみられ、顔全体の左右差も以前より目立ちにくくなっています。また、病的共同運動はほとんど出ておらず、回復の質という点でも良好な経過です。

一方、眉の高さ、口をすぼめる動き、うがいのしにくさ、顔の硬さは残っています。引き続き、拘縮をやわらげながら口周りの細かな動作を取り戻すことを目標に施術を継続します。

※ ここまでの回復には、病院での治療、時間経過による神経の回復、ご本人のセルフケアなど複数の要因が関係しています。4回の鍼施術だけによる変化を示すものではありません。

ご自宅でのセルフケア

ご自宅では、教わった口腔内マッサージと軽いマッサージを継続されています。

寒い時期は顔の筋肉もこわばりやすいため、入浴後や蒸しタオルなどでやさしく温めてから行うようお伝えしました。強く押したり、無理に大きく動かしたりせず、「小さく・ゆっくり・力まず」行うことが大切です。

今後の見通し

本症例では、2025年12月2日時点で発症から約8か月、診断から約6か月が経過していますが、顔の動きには引き続き変化がみられています。今後も拘縮や動きの左右差を確認しながら、丁寧に経過をみていきます。

今後は首・肩周辸の緊張と顔の拘縮に配慮した施術を続け、うがい、頬を膨らませる動き、口をすぼめる動作が行いやすくなることを目指します。

施術担当者からのコメント

顔の動きは発症当初から大きく回復しており、病的共同運動がほとんどみられない点は良好です。

現在は「動かないこと」よりも、回復の過程で残った硬さやつっぱり感が主な課題です。顔を力いっぱい動かすのではなく、拘縮をやわらげながら、口元や頬の細かな動きを丁寧に取り戻していくことが大切です。

焦らず、その時点の状態に合わせて施術とセルフケアを続けていきます。

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※ 本ページは一症例の経過を紹介するものであり、すべての方に同じ経過や結果を保証するものではありません。